雑損控除に関するtips
こんにちは。梅雨明けしたようですね。
気のせいか、今年は雨があまり降らなかったように感じます。
前回は、所得税の医療費控除に関するまとめ*1を書きましたが、
今日は同じような話で、雑損控除についてまとめたいと思います。
さてさて、この雑損控除とは何ぞや?というところですが、
災害・盗難・横領等により損失が生じた場合の所得控除です。
納税者本人、あるいは納税者と生計を一にする配偶者・親族の資産が対象で、
生活に通常な資産が被害にあった場合にのみ適用されます。
したがって、山林や骨董品のようなものは適用外となります。
また、対象となる災害にも制限があり、
-
- 地震、水害、落雷等の自然現象の異変による災害
- 火災等の人為による災害
- 害虫等による異常な災害
- 盗難
- 横領
となります。詐欺や恐喝等による被害は対象外です。
したがって、
というケースでは、盗られた玩具は残念ながら野比家の雑損控除の対象外です。
こればっかりは、泣き寝入りするしかありません*2。
気になる控除額の算出方法ですが、
で計算して、いずれか多い方となります。
医療費控除と同様に、雑損控除も確定申告が必要になります。
ただ、雑損控除の場合は繰越控除と言って、
その年分から控除しきれなかった金額を翌年以降3年間繰り越せます!
以上が、雑損控除のまとめになります。
サラリーマンの方の場合、確定申告はあまりなじみがないと思いますが、
税制の根本的な思想として
「黙ってても徴収されるけど、黙ってても還付されない」
ということがありますので、ぜひ覚えておいていただければと思います。
年末調整がすべてではないんです。
せっかくなので、今後数回にわたりその他の所得控除についても言及していきます。
それでは、次回更新をお楽しみにー。
PS:
東日本大震災で被害を受けた皆様に、心からお見舞いを申し上げるとともに、
税制上の特例措置が適用されますので、詳しくは以下をご参照ください。
国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁
※本ブログでも近日中に取り上げたいと思います