複利効果とドルコスト平均法

こんにちは。じめじめとして暑い日が続きますね。
冷房の効いたジムで体を動かしてても、汗が止まらないです。


さて、ここ数回投資信託について書いてきました。

⇒「投資信託って何?」という疑問に対する答え

投資信託の2つの種類(アクティブ/インデックス)についての紹介


前回の結論として、

中長期的にはインデックスファンドの方が成果が良い

ということをお伝えしました*1
そこで、今回は、中長期での保有を前提とした買い方の話です。
え?早く具体的なファンドの選び方を教えろって?
何事も、基本が大事です。知らないまま投資を始めると証券会社のカモになるだけです。


では、気を取り直して、今日は以下の2つのキーワードに沿って進めていきましょう。

    1. 複利効果
    2. ドルコスト平均法

いずれも投資信託に限らず中長期での投資では大事な概念になります。

そもそも金利の計算方法は単利と複利の2種類があります。
単利とは、元本に対して利息を計算する方法です。
例えば、100万円に対する年5%の利息を単利で計算すると、
1年後には5万円で、同様に2年後には10万円の利息がつく*2ことになります。


一方で、複利とは元本に利息を加えて次の利息を計算する方法です。
先ほど同様に、100万円に対する年5%の利息を複利で計算すると、
1年後には5万円ですが、2年後には10.25万円*3になっています。
たったの2500円しか変わらず、あまりすごくないように思えますね…。


では、単利と複利それぞれを20年間運用した場合、
どれくらい差が出るのかを見てみましょう。

20年後の時点で、単利だと200万円なのに対して複利だと265万円になっています。
したがって、中長期で運用する際は複利が基本*4となります。


小さな利息でもそれを元本に組み込むことで将来大きな違いを生み出すのが複利です。
投資信託を上手に利用するには、購入後に塩漬けにせず定期的に買い増すことが肝心です。
こつこつと定期的に買い増していくことにより、複利による効果が期待されるのです。
とは言え、単純に買い増すだけではダメなのが難しいところなんですが…。


このことを頭に入れつつ、次のトピックであるドルコスト平均法に移りましょう。
ドルコスト平均法は単純です。安く大量に買って原価を下げる。それだけ。
何度も言いますが、投資の基本は「安く買って高く売る」です。

おいおい、さっき定期的に買い増すって言ったじゃないかよ。
その話でいくと、安い時も高い時も同じだけ買うって話じゃないのかよ?

そう感じたあなた、半分正解です。
「安く買って高く売る」ということだけ考えると、不定期に購入することになります。
ただ、そうなってしまうと、価格を意識しすぎて買うタイミングを失います。*5
なので、そこは開き直って、ある程度高くても定期的に買うことにしましょう。
ここでポイントなのが、安い時も高い時も同じだけ買うということです。


投資信託は口数*6ではなく金額指定での買い方もできます。
なので、毎月同じ口数ではなく同じ金額を買い続けるようにします。
金額を指定して買うことで、
「先月は1口20円を50口で合計1000円、今月は安かったから1口10円を100口で合計1000円」
ということが可能になります。
ちなみに、この例だと、2ヶ月で150口取得しその原価は1口当たり約13円になります。
一方で、毎月50口と口数指定で買った場合、2ヶ月後の原価は1口当たり15円となります。
したがって、金額指定で買うことで、総体として取得原価を下げることができます。


では、そろそろ今日の話をまとめましょう。

  1. 複利効果により、少額の利息でも将来的には大きな収益が得られる
  2. ドルコスト平均法とは安く大量に高く少量に買うことで取得原価を下げる方法

複利を意識しつつ、ドルコスト平均法を元に定期的に買い増す。
中長期での資産形成では、そのようなスタイルが基本となります。


次回は、ついに!いよいよ!投資信託を選びます。
どんなものが個人投資家が資産形成をするのに役立つのか。
某ネット証券を例に出しつつ見ていきましょう。


では、次回をお楽しみにー。

*1:「インデックス?何それ?」という方は、前回記事を参照のこと

*2:元利合計で110万円です

*3:2年後の元利合計=(元本100万円+1年目の利息5万円)×5%

*4:預貯金でも単利と複利で両方の商品が展開されています

*5:ちょっと値を下げたら「もっと安くなるかもしれない」と考えてしまいますよね…

*6:株式で言うところの“株”に当たる単位です